音が聞こえるメカニズム
耳介で集められた音は、外耳道を通り鼓膜を振動させます。この鼓膜の振動がその奥の耳小骨に伝わり、増幅されて蝸牛に伝わります。蝸牛の中はリンパ液で満たされており、このリンパ液の振動が電気信号に変換され、蝸牛神経を経由して大脳へと伝えられて、初めて「音」として認識されます。
騒音とは
JIS Z8106(音響用語)では、騒音を「不快な又は望ましくない音、その他の妨害」と定義しており、人によって不必要で邪魔な、また、わずらわしいなど、無いほうが良い音を騒音と呼んでいます。
特に、85dBを超える大きな音を聞き続けると、聴力障害のリスクが高まると言われています。そのため、聴力障害を防ぐためには、大きな音を発する機械設備の改善や、耳栓等の聴覚保護具を装着することが必要です。
騒音レベルの例
デシベル (dB) |
騒音の感じ | 実例 |
---|---|---|
140 | ||
130 | 耳の疼(とう)痛感 | |
120 | ジェット機の騒音 | |
110 | トンネル内で窓を開けた電車内 | |
さく岩ドリルの音(1m) | ||
100 | 耳をおおいたくなる | ガード下の電車通過時 |
地下鉄の駅通過時 | ||
90 | 目前の人と話ができない | 騒音の著しい工場 |
80 | よほどの声をはりあげないと、話ができない | 高架鉄道(車内) |
70 | 意識的に声を大きくして話す | 街の雑踏、普通の機械工場 |
60 | うるさい感じだが、普通に会話できる | 忙しい事務室内 |
50 | ざわざわと、いつでも音が耳について落ち着かない | 一般的な事務室 |
40 | 静かであるが、音からの開放感がない | 耳をすましている聴衆内、声を落とした会話 |
30 | 静かに落ち着いた感じ | 放送用スタジオ内、静夜中 |
20 | しーんとした感じ | |
10 | ささやき声 | |
0 | 防音室での最小可聴音 |
出典 中央労働災害防止協会 「衛生管理(上)<<第一種用>>」(一部修正)